アーセナルは、ミケル・アルテタが就任してからほぼ5年の間に飛躍的な進歩を遂げてきました。
ノースロンドンのチームは、中位に甘んじていた頃から、イングランドはおろか世界でも最も手強いチームの一つへと変貌を遂げました。
これはスペイン人監督の影響や戦術だけではなく、マルティン・ウーデゴール、デクラン・ライス、さらにはかつて批判されていたカイ・ハヴァーツといった非常に才能のある選手たちを迎え入れたことも大きいです。
ハヴァーツがアーセナルでインパクトを残せなかったことは周知の事実です。彼は試合には出ていましたが、左の8番ポジションからチームに強い影響を与えることはできていませんでした。
しかし、2月の初めにアルテタはハヴァーツをミッドフィールダーからセンターフォワードに移したことがきっかけで、みるみるチームの中心選手の1人へと変貌しました。
これはデータにも表れており、ハヴァーツがミッドフィールダーとして32試合に出場してわずか6ゴール0アシストだったのに比べて、ストライカーとして18試合に出場した結果、8ゴール7アシストを記録。試合ごとのゴールに関与する割合は1.20試合に1回というほぼ世界クラスの数字を叩き出しています。
ハヴァーツの2023/24シーズン成績
| ポジション | ミッドフィールダー | センターフォワード |
| 出場試合数 | 32 | 18 |
| ゴール | 6 | 8 |
| アシスト | 0 | 7 |
| 試合ごとのゴール関与 | 0.18 | 0.83 |
※統計はTransfermarktによるもの。
彼の好調は一時的なものではなく、今季も猛威を振るっており、ここまで9試合で5ゴール1アシストを記録しています。これは748分で、124分ごとにゴールに関与している計算になります。
ただ、それでもアーセナルは、来夏に新たなストライカーの獲得に動く可能性があるようです。
「Football Fancast」によると、今夏も獲得に興味を示していたというRBライプツィヒ所属のベンヤミン・シェシュコについて、来年再び獲得を狙うかもしれないとのこと。
今夏、シェシュコにつく5500万ポンド(約105億円)の契約解除金の支払いを検討していたといわれるアーセナルですが、彼がクラブと新しい契約を結んだことで消滅していました。
この新契約締結により、さらに移籍金が必要といわれる状況ですが、それほど急上昇するわけでもないため、アーセナルは再びアプローチを開始する可能性があるとのこと。
今シーズンのライプツィヒでの出場8試合で6ゴールと3アシストを記録している彼は、試合ごとのゴール関与は0.88試合に1回という驚異的なスタッツを披露しています。
もちろんリーグレベルの違いを考慮することも大事ですが、単純なデータでの比較だと以下のようになります。
#### セスコとハヴェルツの2024/25シーズン成績比較
| 選手 | セスコ | ハヴェルツ |
|————–|——–|————|
| 出場試合数 | 8 | 9 |
| ゴール | 6 | 5 |
| アシスト | 3 | 1 |
| 試合ごとのゴール関与 | 1.12 | 0.66 |
なお、シェシュコについてはチェルシーも興味を示しているようなので、早めの交渉が必要となりそうです。