2024年夏の移籍市場で満足のいく補強ができなかったアーセナルは、今季に入って積極的な動きを見せました。
クリスティアン・モスケラやピエロ・ヒンカピエといった守備陣から、ヴィクトル・ギェケレシュやノニ・マドゥエケといった攻撃陣まで、計8人のトップチーム選手を獲得しています。
中でも特筆すべきは、スペイン代表MFマルティン・スビメンディの加入です。
デクラン・ライスと並んで、チームを相手にとって厄介な存在に仕立て上げており、今季の躍進の立役者となっています。
そんな中、クラブはさらに中盤の強化を検討しており、スビメンディやライスが歓迎するであろう若手の獲得に向けて動き出しているとのことです。
中盤のさらなる補強に動くアーセナル
冬の移籍市場を前に、ファンの多くはアタッカーやディフェンダーの補強を望んでいるかもしれません。
ギェケレシュがまだ完全には馴染めておらず、ティンバーやウサリバの負担が大きい守備陣にも不安が残っています。
しかし、ガブリエウやカイ・ハフェルツの復帰が近づいていることを踏まえると、最優先事項は中盤の補強であるとクラブは判断しているようです。
そんな中、「Caught Offside」によると、アーセナルはLOSCリール所属の18歳MFアユブ・ブアディに関心を示しており、すでに選手側と初期の接触を行っていると報じられました。
ただし、この逸材にはリバプール、レアル・マドリード、マンチェスター・ユナイテッド、チェルシーといったビッグクラブも関心を寄せており、チェルシーは1月にも約4700万ポンド(5000万ユーロ)でオファーを準備しているとされています。
ライス&スビメンディが歓迎する理由
スビメンディやライスのような実力者にとって、同ポジションの選手加入は出場機会を奪われる脅威とも捉えられがちですが、ブアディはまだ18歳と若く、即戦力というよりもバックアップとしての役割が期待されます。
つまり、カップ戦での先発や、下位チームとの試合での起用など、主力に休養を与える存在として理想的な補強となるでしょう。
これにより、スビメンディやライスのコンディション維持にもつながり、疲労による故障リスクも軽減できます。
実力も申し分なしの“10/10”タレント
もちろん、単なるバックアップにとどまらないポテンシャルを秘めているのがブアディの魅力です。
スカウトのヤツェク・クリグ氏から「10/10の才能」と評価される彼は、守備的MFとしても中盤全般で高い能力を発揮しています。
実際、データサイト「FBref」によれば、以下のような際立ったスタッツを記録しています(いずれもリーグ1での90分あたり):
- ブロック数:1.99(上位1%)
- ロングパス成功率:88.0%(上位2%)
- ドリブル成功数:1.39(上位8%)
- アタッキングサードでのタックル:0.61(上位10%)
- ペナルティエリア内でのタッチ数:2.60(上位16%)
これらの数値は、単なるポテンシャルにとどまらず、すでに高い水準でプレーしている証でもあります。
将来を見据えて今動くべき時
この移籍が実現するかどうかはまだ不透明であり、競合も多いため簡単な交渉ではありません。
しかし、クラブの未来、そしてスビメンディやライスのパフォーマンス維持のためにも、アーセナルはブアディ獲得に本気で取り組むべきでしょう。
(Football Fancast)