アーセナルの新星マックス・ダウマンがクラブとのスコラーシップ(奨学契約)に合意しました。
15歳ながら既に将来は非常に有望視されており、クラブの給与体系を順調に昇格していけば、非常に高額な報酬を得る可能性もあると報じられています。
ダウマンはヘイル・エンド育成所出身の最新の逸材で、近年同施設からはブカヨ・サカ、イーサン・ヌワネリ、マイルズ・ルイス=スケリー、エベレチ・エゼらが輩出されています。
中でもサカをはじめとする数名は現在のトップチームでも主力として活躍中です。
実際、アーセナル史上最も高額な移籍金を記録した選手10人のうち5人はアカデミー出身者です。
たとえば、セスク・ファブレガス(バルセロナへ3,000万ポンド)、アレックス・イウォビ(エヴァートンへ2,800万ポンド)、エミール・スミス・ロウ(フラムへ2,700万ポンド)などがその代表です。
アーセナル生まれの家庭で育ったダウマンにとって、クラブとの契約はまさに夢の実現。
競合クラブからの関心もあった中で、地元ロンドンに残る選択をしたことにファンからも喜びの声が上がっています。
『The Athletic』のデイヴィッド・オーンスティン記者によると、彼はすでにアーセナルのトップチームで3試合に出場しており、イーサン・ヌワネリに次ぐクラブ史上2番目に若い出場選手でもあります。
レアル・マドリードも12歳の頃から彼をスカウトしていたと言われています。
ダウマンは2026年12月31日に17歳となり、晴れてプロ契約が可能になります。
オーンスティン記者によれば、その時点での契約締結はもはや「形式的なもの」になるとのことです。
彼の将来の給与に関しては、基本給こそ控えめと見られますが、パフォーマンスボーナスやイメージ権などが加わることで、最終的には年収が7桁(ポンド)に達する可能性もあります。
なお、2023-24シーズンにおけるアーセナルの総人件費は3億2,800万ポンドとされており、2024-25年の詳細は翌春に発表される予定です。
クラブ全体の平均週給は15万7,000ポンドに達しており、2年前から約50%も上昇しました。
このようにプレミアリーグ全体が支出を拡大する中、UEFAは2025年から人件費と移籍関連支出をクラブ収益の70%以内に抑える「ソフトキャップ」を導入しています。
プレミアリーグも緩やかな85%上限を2026-27年以降に導入する見込みです。
スタン・クロエンキ氏らオーナー陣が財務健全化を重視する中で、より厳格な「収支持続性ルール(PSR)」の導入が今後進んでいく可能性が高まっています。
ダウマンの成長とともに、アーセナルの若手育成と財政戦略が改めて注目されそうです。
(TBR Football)