ミケル・アルテタ監督の就任から5年以上が経ち、アーセナルは見違えるように変貌を遂げました。
かつては中位に沈んでいたクラブが、いまや主要タイトル獲得まであと一歩というところまで進化しています。
その中でも、特筆すべきは守備陣の劇的な改善です。
とりわけウィリアム・サリバとガブリエウ・マガリャンイスのセンターバックコンビは、プレミアリーグはおろかヨーロッパ全体でも屈指のデュオと称されています。
この二人はプレースタイルこそ異なりますが、互いに補完し合う絶妙なバランスが魅力です。
サリバはボール扱いに長けた「ロールスロイス」と評される存在で、冷静な読みと美しいパスで試合を組み立てます。
一方、ガブリエウは闘志あふれるプレーと空中戦での強さ、そして攻撃面での貢献が光る「壁」のような存在です。
そして今季、アーセナルが獲得したピエロ・ヒンカピエが、まさにこの二人の“ハイブリッド”だと評価されつつあります。
夏に4,500万ポンドの買取オプション付きでレンタル加入したこのエクアドル代表DFは、巧みな足元の技術と力強さを併せ持っています。
データによると、ヒンカピエは非PK時のxG+アシストで欧州トップリーグのCBの中で上位1%、ペナルティエリアへのクロスやキーパスでも上位数%にランクイン。
攻撃的な面でも非凡な才能を示しています。
さらに、代理人からは「リーダーであり、戦士」と評され、若手スカウトからは「絶対的な野獣」と称されるなど、精神面でもガブリエウに通じるものがあります。
実際、昨季はリーグ戦で2ゴール2アシストと、ゴール前でも存在感を発揮していました。
もちろん、まだサリバやガブリエウの域に達したわけではありませんが、アーセナルが再び優れたディフェンダーを手に入れたことは確かです。
早期の完全復帰が待たれます。
(Football FanCast)