アーセナルは今季も上位争いを続けているものの、内容を細かく見ていくと大きな課題が浮かび上がっています。
ボーンマス戦の敗戦は、その問題点をあらためて印象づける一戦でした。
試合後に厳しい視線が向けられたひとりがマルティン・スビメンディです。
加入当初は中盤の底で落ち着きを与える存在として期待され、好調な滑り出しを見せていました。
しかし、ここ数か月は守備面でのミスや判断の遅れが目立ち、失点に直結する場面にも関与しています。
ボール保持時の安定感やプレッシャー耐性にも疑問が残り、プレミアリーグへの適応に苦しんでいる印象です。
ただし、アーセナルの本当の問題は中盤だけではありません。
より深刻なのは攻撃面です。
かつてはサカ、マルティネッリ、ウーデゴールが得点を重ね、流れるような崩しで相手を圧倒していました。
しかし今季は前線の破壊力が大きく低下しています。
数字を見ても、数年前と比べて主力の得点数は明らかに落ち込んでおり、チーム全体の攻撃が停滞していることが分かります。
その背景にあるのが、チャンス創出力の不足です。
ボーンマス戦でも流れの中から決定機をほとんど作れず、攻撃は単調でした。
セットプレーに頼る傾向が強く、相手守備を崩すアイデアや工夫が乏しい状況です。
ウーデゴール不在の影響は大きく、局面を変えられる選手の重要性があらためて浮き彫りになりました。
そこで問題視されているのがカイ・ハヴァーツの起用法です。
ハヴァーツはストライカーとしては一定の結果を残してきましたが、本来期待されていたのは中盤で違いを生み出す役割でした。
しかし、そのポジションでは継続して高い効果を発揮できておらず、補強の意図と実際の活用法にズレがあるように見えます。
6500万ポンドという移籍金を考えれば、クラブが求めたリターンには届いていないと言わざるを得ません。
一時的に前線で好調な時期はあったものの、チーム全体の攻撃を押し上げる存在にはなり切れていません。
そうした意味で、ハヴァーツ獲得はアーセナルにとって近年でも特に評価の難しい補強のひとつになっています。
もちろん、すべての責任をひとりの選手に押しつけるべきではありません。
ただ、スビメンディの不安定さと前線の創造性不足、そしてハヴァーツの立ち位置の曖昧さは、今のアーセナルが抱える問題を象徴しています。
タイトル獲得を本気で目指すのであれば、この攻撃面の停滞をどう打開するかが今後の最大のテーマになりそうです。
(Football Fancast)