マンチェスター・ユナイテッドで長年プレーしたミカエル・シルベストルは、2008年の夏にマンチェスター・シティ移籍が目前まで迫っていたものの、最終的にはアーセナルを選んだと明かしました。
シルベストルはユナイテッドで361試合に出場し、プレミアリーグ優勝4回、チャンピオンズリーグ、FAカップ、リーグカップと数多くのタイトル獲得に貢献。
フランス代表としても活躍したこのディフェンダーは、6シーズン連続で45試合以上に出場するなど、信頼厚い存在でしたが、怪我やパフォーマンスの低下により出場機会が減少していきました。
当時シティを率いていたマーク・ヒューズ監督は、シルベストルの獲得を目指し、両者は契約に合意。
移籍に向けてのメディカルチェックも進行していたとのこと。
ところが、メディカルが進行中だったその最中、アーセナルのアーセン・ヴェンゲル監督から連絡が入り、事態は一変。
「実は2008年、シティと契約寸前だったんだ。メディカルの途中まで進んでいたんだけど、ヴェンゲルが知人を通じて連絡をくれたんだ。それを聞いた瞬間、すぐに気持ちはアーセナルに傾いたよ」と、シルベストルはPoker Scoutの取材で語りました。
「まるでドラマのような展開だった。最近のメディカルは1日で全て完了するので、途中で離席するようなことはありえない。でもあの時は違った。ヴェンゲルのオファーは断れなかった」
結局、シルベストルは翌日にアーセナルと契約。
ユナイテッドからアーセナルへ直接移籍した選手は、1974年のブライアン・キッド以来のことでした。
しかし、アーセナルでは怪我の影響もあり、2年間で公式戦43試合の出場にとどまり、インパクトを残すことはできませんでした。
その後もアーセナルとユナイテッドの間では移籍が行われており、2014年にはダニー・ウェルベック、2018年にはヘンリク・ムヒタリアンがアーセナルに加入。
一方で、ロビン・ファン・ペルシーやアレクシス・サンチェスといったスター選手がアーセナルからユナイテッドへと移籍しています。
2025年には、アーセナルの若手ディフェンダー、エイデン・ヘヴンもユナイテッドへ移籍し、この流れは今も続いています。
(Metro)