今季、もしアーセナルがチャンピオンズリーグで栄光を掴んでシーズンを締めくくることができたとしても、「失望」という言葉で形容するのは間違いではないかもしれません。
ミケル・アルテタ率いるチームは、FAカップとリーグカップの両方でひどいパフォーマンスに終わり、現在はプレミアリーグで2位の座さえも失う危機に直面しています。
さらに、チーム全体として物足りないシーズンとなっている中、マルティン・ウーデゴールのように、ここ数年で築き上げた基準に達していない選手も何人か見受けられます。
このような状況を踏まえ、最近報じられているアーセナルがウーデゴールの「アップグレード」を目指しているという報道にも、それほど驚きはありません。
アーセナルの移籍関連のニュース
本題に入る前に、ここ数か月でアーセナルと噂されてきた他の中盤のスター選手たち――たとえば、フレンキー・デ・ヨングやケヴィン・デ・ブライネについても触れておく価値があるでしょう。
デ・ヨングはバルセロナで今シーズン絶好調のプレーを続けているため、仮にアーセナルに加入すれば素晴らしい補強となるでしょうが、契約延長交渉が難航しているという報道があっても、その移籍金は相当な額になると考えられます。
一方、デ・ブライネは今夏マンチェスター・シティからの退団が決定しており、もしアルテタがうまく説得できれば、かつてのタイトル争いのライバルを引き入れることも不可能ではないかもしれません。36試合で14ゴール関与と、いまだにチームにとって貴重な存在であることは間違いありません。
とはいえ、アーセナルがチームを若くハングリーな状態に保ちたいと考えているなら、ブラヒム・ディアスへの関心が報じられているのも理解できます。
スペインの報道によると、アーセナルはモロッコ代表のディアスを今夏の「最優先ターゲット」としており、アルテタ監督は自身がマンチェスター・シティ時代に共に働いたこの選手をクラブに迎え入れたいと強く望んでいるとのことです。
報道によれば、レアル・マドリードは納得のいくオファーがあれば放出に応じる構えであり、今年初めの別の報道では移籍金は約6,000万ユーロ(約5,100万ポンド)になるとされています。
確かに大きな投資になりますが、それだけの価値はある補強であり、ウーデゴールの「アップグレード」となり得る選手です。
ディアスとウーデゴールの比較
もしアーセナルがこの夏にディアスを獲得し、彼が中盤の選手として起用されれば、ウーデゴールと「創造性を担う10番ポジション」を巡る直接のライバル関係になると予想されます。
出場時間あたりの貢献度という純粋な数字で比較した場合、「信じられない」とペップ・グアルディオラから称賛されたレアル・マドリードのスターが勝っていると言えるでしょう。
たとえば、ディアスは49試合(合計2,058分)で6ゴール7アシストを記録しており、1ゴール関与あたり約158.3分に1回のペースです。
一方、ウーデゴールは41試合(3,162分)で5ゴール11アシストとより多くのアシストを記録していますが、1ゴール関与あたり約197.6分とやや劣っています。
では、スタッツの裏側――いわゆる「隠れた数字」――ではどうでしょうか? 実はこの点でも、25歳のディアスが多くの重要な指標で上回っており、明確な差が出ています。
以下はその一部です(すべて1試合平均・2024/25リーグ戦データ):
指標 | ディアス | ウーデゴール |
---|---|---|
PK以外の予想ゴール+アシスト | 0.57 | 0.37 |
PK以外の実際のゴール+アシスト | 0.42 | 0.34 |
プログレッシブパス | 4.62 | 10.1 |
プログレッシブパス受け取り | 6.99 | 6.08 |
プログレッシブキャリー | 2.66 | 3.46 |
シュート数 | 1.89 | 1.82 |
枠内シュート数 | 1.05 | 0.55 |
パス成功率 | 86.7% | 82.9% |
キーパス数 | 1.40 | 2.41 |
シュート起点アクション数 | 3.57 | 4.86 |
ゴール起点アクション数 | 0.84 | 0.59 |
タックル成功数 | 1.26 | 0.46 |
インターセプト | 0.28 | 0.17 |
ブロック数 | 1.12 | 0.21 |
ドリブル成功数 | 1.54 | 0.97 |
(データ出典:FBref)
結論として、ウーデゴールが依然として才能ある選手であることに変わりはありませんが、今シーズンのパフォーマンスにおいてはディアスがほぼすべての主要スタッツで上回っています。
そのため、もしアーセナルがこの夏に彼を獲得できるなら、それは検討に値する補強だと言えるでしょう。
(Football FanCanst)