2024年10月現在、アーセナルは最初の7試合を無敗で終えるなど、再びプレミアリーグのタイトル争いにしっかりと食い込んでおり、首位のリヴァプールとの勝点差はわずか1ポイントとなっています。
アーセナルが最後にリーグ優勝してから20年以上が経つなど、長年失望したシーズンを過ごしてきましたが、ミケル・アルテタ監督の下、3年連続でリーグタイトルを狙うチャンスがあるシーズンとなっています。
とくに、アーセナルの守備陣は現在リーグ屈指の鉄壁さを誇っており、昨シーズンは38試合でわずか29失点という驚異的な数字を記録しています。
また、クラブは選手の獲得や放出といった面でも力を発揮しており、今季はリッカルド・カラフィオーリやミケル・メリーノといった実力者を獲得したことに加え、エミール・スミス・ロウ、エディ・エンケティア、アーロン・ラムズデールの放出で8290万ユーロ(約135億円)の資金の調達に成功しています。
しかし、放出を後悔するような選手がいるのも事実で、マッテオ・ゲンドゥージの現在の活躍を見ると、その中の1人に該当するかもしれません。
フランス代表MFは、2018年7月にフランスのロリアンからアーセナルに加入すると、すぐさまチームにフィットし、大きな期待を寄せられていましたが、トレーニング中の振る舞いなどが自身のキャリアを悩ませ、2020年からはローンで転々とし、その2年後にマルセイユへと完全移籍で放出されています。
これにより、問題児の扱いに終止符を打ったアーセナルですが、ここ数年でゲンドゥージは大きく成長しており、現在はセリエAのラツィオで非常に重要な選手の1人となっています。
アーセナルを離れて以来のマテオ・ゲンドゥージの統計
| シーズン | 試合数 | ゴール | アシスト |
| 2022/23 | 43 | 5 | 5 |
| 2023/24 | 50 | 0 | 1 |
| 2024/25 | 8 | 1 | 0 |
| 合計 | 101| 6 | 6 |
(参照:Transfermarkt)
エミレーツを離れてからの彼の安定したパフォーマンスの結果、ゲンドゥージは現在3200万ポンド(約62億円)の評価額となっており、わずか2年で255%の価値上昇を遂げています。
若くから彼の才能を見抜いていたアーセナルですが、その若さゆえにチームにトラブルを持ち込み、800万ユーロ(約13億円)で獲得した才能は、その4年後に1100万ユーロ(約17億円)での売却となりました。
しかし、現在25歳となった彼は、ようやく自身の振る舞いを改めており、問題児のレッテルは消えつつあります。
とくに、マルティン・ウーデゴールの怪我によりミッドフィールダーのポジションに空きが生まれているアーセナルにとって、現在の彼のような存在は非常に頼りになっていたでしょう。